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何て素敵にジャパネスク絵巻。

1 :名無し草:02/07/31 22:50
氷室冴子さん原作のライトノベルです。続きはもうなさそうなんで
その後のジャパネスクご一行を見たい読みたい書きたいんで立てて
見たです。

2 :名無し草:02/07/31 22:52
漫画で続きやって欲しかった(;´д⊂)

3 :名無し草:02/07/31 23:04
なつかしー!!大好きでした。全部持ってた。
瑠璃・富田靖子、高彬・木村一八でドラマあったよね。

4 :名無し草:02/07/31 23:15
吉野君で泣きますた・・・

5 :名無し草:02/08/01 00:29
大好きだったー
高校の時、友達に貸してもらってハマって、全巻自分で買いなおした。
自分は高彬派ですた。
吉野君の事件の時、「これで気がすんだかい?」といった高彬に惚れますた。

あー、ナツカスィ思い出

6 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:20
お邪魔します。少女漫画板のジャパネスクスレでリクエストパロ小説書いてるものです。
こちらに来て書いてはどうかという勧めを受け、こちらに引っ越してまいりました。
どうかよろしくお付き合いください。
とりあえず、少女漫画板で書いたぶんを貼りつけていきます。



7 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:21
    〜〜なんて素敵にジャパネスク偽書〜〜

花咲き乱れ、絢爛雅な平安の都。帝がまします御所に程近い大路の一角に、今は大納言と
なられた高彬の殿と、その北の方、瑠璃の上が暮らしておりました。
二人の間には御歳十三になられる姫君と、八つになられる若君がおられ、夫婦仲はます
ます仲睦まじく、なんの憂いもないように思われておりました。

が…。

8 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:22
「姫様ー!」
「小瑠璃さまー」
格式に乗っ取り、敷地や門構えも大きく豪奢な大納言家の屋敷。
その屋敷のあちこちでは女房達が行きかい、姫の名を呼び、その行方を捜していた。
この大納言家の一の姫が居なくなったとあっては、屋敷中がひっくり返るほどの
大騒ぎになってもおかしくないのだが、女房達の表情に緊迫感はない。
馴れた所作で、几帳の影、長持ちの中、使われていない小部屋、と順繰りに
探していく。まるで隠れんぼである。
そう、この屋敷の姫・小瑠璃姫が居なくなるのはいつものことなのであった。
はたして小瑠璃は、隠れんぼよろしく屋敷の軒下に隠れていた。名家の姫君が
なげかわしい…。
「姉さま」
そんな小瑠璃を目ざとくみつけたものがいた。軒下を覗き込むようにして声をかける
「なによ、彬」
小瑠璃の弟の彬である。不機嫌そうな姉の態度に、ちょっと困ったような顔をする。

9 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:23
「姉さま、どうしてそんなところに隠れてらっしゃるんですか」
彬は困ったように小首を傾げ、軒下の小瑠璃を覗き込む。そのしぐさは女童のように
愛らしく、家司の守弥が『なんて若君、もとい殿のお小さい頃にそっくりなんだー!
この守弥、身命を賭してちい若君にお仕えいたしますー!!』と忠臣仕様全開で
周りを困惑させるほど可愛らしかった。
それでちょっと、正真正銘の姫である小瑠璃はおもしろくないこともあったが、
それでもおおむねこの可愛い弟が好きだった。

10 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:23
しかし、今の小瑠璃はご機嫌斜めを通り過ぎて真っ逆さまに不機嫌きわまりなかった
ので、軒下に居座ったままで言葉を返した。
「うっさいわね、彬。姉さまは今、世の中の理不尽に抗議して、悲壮な決意の下に
ここにいるんだから、あんたはあっちにいってなさい。見つかっちゃうじゃない」
「お琴のお稽古をサボっているのではないのですか?」
あどけない顔で、するどく突っ込んでくる弟君に、小瑠璃姫の顔つきが渋くなる。
「…ちっ違うわよ…! そりゃ確かにお稽古サボってるけど、だからそれは理不尽な
父さまに抗議する意味で…」
わかったようなわからないような理屈をこねる小瑠璃に、彬は当惑する。小瑠璃は
なおも畳みかけるように持論を続けようとしたが、意外なところから声がかけられる。
それは小瑠璃の頭上、床板のさらに上の屋敷の部屋内からだった。
「なにいってるのよ、小瑠璃。さぼりはさぼりでしょうが」
「母さま!」
床板をはがし、軒下に座りこむ小瑠璃を見下ろす格好で、小瑠璃と彬たちの母親、
瑠璃の上が覗きこんでいた。

11 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:24
「母さま、どうしてここがわかったの?」
「ふふふ、甘いわね。小瑠璃。そこは母さまが十数年以上前に通りすぎたところよ!」
確かにその昔、よく軒下に逃げ込んでは陰謀に巻き込まれていた。しかし、いばって
言うことでもない。
「さ、小瑠璃。出てきなさい」
「嫌よ!」
「なにすねてるのよ? おかしな子ね」
「嫌ったら、絶対に嫌! ――――あたし、東宮妃なんて絶対に嫌ーーー!!」
屋敷中に響き渡る大音響で小瑠璃が叫んだ。そう、彼女のいうところの世間の理不尽
とは、自分が生まれる前から東宮妃と目されている、ということなのであった。
娘の自己主張を床下からの残響音とともに聞かされた母親は、やれやれとばかりに
肩を落す。そこに、慌てふためいたような声が続いた。
「な、なにやってるんだよ、瑠璃さん! 寝てなきゃだめじゃないか! ああ、
床板まではがして! そんな重い物、自分で持ったの!?」
瑠璃の上のいる部屋の中にかけこんできたのは、彼女の夫にしてこの屋敷のあるじ、
高彬の大臣(おとど)であった。
「そんなに騒がなくてもいいじゃない、高彬。今日は気分いいのよ」
「駄目だって! さ、瑠璃さん。早く床について…」
そこまで言って、高彬ははがれた床板の下に目をやった。そこには気まずそうな
表情で手を振る己が娘の姿があった…。
「……小瑠璃ーーー!!」
「ま、またねっ。父さまっ!」
四つんばいになって、軒下から慌てて逃走する小瑠璃だった。

12 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:25
結局、小瑠璃は捕まって、父親にこってりと絞られる羽目になった。
「全く…小瑠璃。お前はどうしてそう落ち着きが無いんだ。しかも病身の母上を
心配させてどうする」
厳しい顔つきの父親を前に、さすがの小瑠璃も神妙にしていたが、話題を振られた
とうの母親が、几帳の向こうに伸べられた寝台からのんきに声をかける。
「あたしそれほど心配してたわけじゃないんだけど」
「瑠璃さんは黙ってなさい…って、起きたら駄目だって!」
「…いつまで重病人扱いする気…?」
「実際、重病人だったじゃないか、瑠璃さん! 彬が生まれた時、難産で生死の
境をさ迷ったくせになに言ってるんだよ! 産後も体調が戻らなくて、ちょっと風に
あたっただけでも熱を出して、あげくに死ぬなら吉野で死にたい、とらしくもなく
気弱なことを言い出すし。あの時、僕はもう末法の世が到来したかのような絶望感
だったよ!」
「でも、今はこうやって京に戻ってきてるんだからいいじゃない」
「そうだけど。結局あの時、瑠璃さんの希望をいれて、まだ五つの小瑠璃と生まれた
ばかりの彬を連れた瑠璃さんを吉野に送り出したけど、僕がどれほど付いて行きたい
かと思ったことか!」
「でも鬼の様に仕事をやっつけて、後任代理を決めると電光石火の勢いで追いかけて
きて、結局ほとんど一家で吉野暮らしだったわよね」

13 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:25
そして高彬は時々京に戻るという、ほとんど遠距離通勤者だったが、それでどうして
大納言にまで出世できたのかは、平安千年の謎である。
吉野の暮らしは小瑠璃に取っても楽しい日々だった。京にいたら一日中屋敷の内に
篭っていなければならなかったが、吉野ではそんな口うるさいことを言うものは
誰もいない。野原をかけまわり、花を摘み、里の子らと川遊びをした。
なにより嬉しかったのは、京の屋敷では今にも身罷りそうだった母・瑠璃が、
本当にごく僅かではあったが、日毎夜毎に生気を取り戻していくことだった。
そうして、小瑠璃が十二になった昨年、瑠璃がここしばらく小康状態を保って
いるのを機に、この京に戻ってきたのである。
「はぁ…でもその吉野暮らしがまずかったよなぁ…」
父・高彬は深々とため息をついた。
「小瑠璃ってば瑠璃さんそっくりに育っちゃって、ちっともおしとやかになって
くれないんだから。ゆくゆくは東宮さまに差し上げようかっていうのに、これじゃ
先が思いやられるよ」
「そこよ、父さま!」
「…は?」
鋭い語尾で、小瑠璃が主張する。
「どうして、あたしが見たこともないような東宮さまのところに、しかも嫁ぐことが
決まっているわけ!? 他の子たちはみんなお婿さんをもらってるのに! あたし、
東宮さまからお言葉もお文ももらったことないわ! あたしをもらおうってからには
一度くらい顔を見せにくるのが筋ってものでしょう!」
「小…小瑠璃! 仮にも東宮さまに恐れ多いっ!」

14 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:26
一通りお説教が終わったので、高彬は仕事に出掛けていった。瑠璃はまだむくれながら、
母親の瑠璃の上の枕辺で所在投げに座っている。弟の彬も一緒だ。
「小瑠璃。あんたまだむくれてるの? 東宮さまのお妃になるのがそんなに嫌?」
「嫌よ。あたしの知らないうちに勝手に決められた縁談なんてお断りよ」
「勝手…っていうか、別にあんたに隠してこっそり決めたわけでもないわよ。なにしろ、
あんたがあたしのお腹に宿る前から決まってたようなもんだし」
「何よそれ!」
「何よって言われても困るわよ。だってあたしの実家は内大臣家で、高彬の実家は右大臣家
でしょ? ようは血筋がよくてお金持ちってことよ。その両家の間の子供のあんたは
文句なしに血筋がよくてお金持ちなの。東宮や帝のお后になるような娘は、まず血筋と財力が
なきゃ話にならないそうだから」
「でも他にもお金持ちのお家はいっぱいあるでしょ!?」
「ところがそういう家には適当な年頃の姫君が生まれてないのよ。融のところか、
高彬のお兄さんの春日大納言…って今は父君が引退されてるから、春日右大臣か。
…のところにでも姫君が生まれてれば、話は違ってきたんでしょうけどね」

15 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:26
「だからあんたが生まれて、姫ややだってわかった時、もうこれで未来の東宮妃は
決定だ、みたいな雰囲気に周りがなっちゃってたのよ。あたしもそんなもんかーって
思ってたから、今までさして気にしてなかったけど。あんたは気になるんだ」
「嫌よ。最初から決まってるものなんて」
そこで、隣でおとなしく座っていた弟の彬が発言してきた。
「では、姉さまは東宮さま本人がお嫌いというわけではないのですね?」
意外な指摘に、小瑠璃が目を見張る。この弟はおとなしそうに見えて、結構的確な
ところを突いてくる。
「嫌いもなにも顔も見たことないし、どんな人かも知らないのよ。なのに、そんな
人がいるってだけで、あたしはこの歳になってもよその公達からお文も貰ったこと
がないってのにーー! あーー! やっぱり腹が立つ! 東宮なんて大っ嫌い!」
話しているうちに激昂してきた小瑠璃の有様に、母の瑠璃の上は寝ていた枕から
ずり落ちる。
「お文って…あんたさっきもそんなこと言ってたわね。東宮さまから文を貰った
ことないって」
「そうよ! 他のみんなはこの年頃になったら、求愛のお文を頂くんでしょ?
で、たくさんもらったその中から、心通わせる殿方と幾度かやりとりをして、結婚の
承諾を得た殿方が姫君のところに3日通ったあと、3日夜のお餅を食べるって、女房
たちから聞いたわ! なのに、あたしは全然その手順を踏まずに、いきなり東宮さまの
ところに嫁がされるなんて理不尽よ!」
「なる…お文や求愛の手順がひっかかってたのね」
小瑠璃も十三というお年頃である。周りの姫君は公達からのお文を貰って、心ときめく
日々を過ごしているというのに、小瑠璃は生まれる前から東宮妃と決まっていたもの
だから、どこの公達も東宮を差し置いてまでお文を出すものはいない。おかげで
小瑠璃の青春は味気ないものである。
別に東宮がそう仕向けているわけではないのだが、東宮が原因ではあるので、勢い
小瑠璃の怒りは東宮に向いてしまったわけであった。

16 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:28

娘の小瑠璃の憤りを聞き終えた瑠璃は、寝台に臥したままやれやれと肩をすくめる。
「せめて顔合わせでもさせておけばよかったかな…」
息子の彬が不思議そうな顔をする。
「東宮さまにお目にかかることなどできるのですか?」
「やろうと思えばできなくもないわよ。東宮さまっていうけど、ようは高彬のお姉さんの
息子だもん。ちょっと前までは右大臣家で養育されてたし、向こうに話をつけて偶然を
装って会うってこともできただろうけど…あたし、右大臣家は敷居が高くってさー…。
そうこうしているうちに、東宮さまは元服を控えて御所にいっちゃったし…あ、小瑠璃。
もしお断りを入れるなら早いとこしないと、もう間がないわよ」
「なんで?」
「ここ近年は天災とかもあって、東宮さまの元服がのびのびになってるけど、元服したら
添い伏しっていってすぐお嫁さんをもらうことになるから、それがあんたってことになる
可能性は高いわね」
「なによ、それー!! そんな間近に迫ってるの? 元服って、東宮さまは今14だから
いつしてもおかしくないじゃない! 道理で最近、お歌だのお琴だのの花嫁修行をあたしに
させてると思ったのよ」
「そうよ。で、どうするの小瑠璃? 断る?」
「でも、断れるの? ずっと前から決まってたんでしょ?」
「別にそんなもの関係ないわよ。いまさら世間の風評や相手の顔色気にするような、やわな
父さまと母さまじゃないわ」

17 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:28
「…断るっていっても…」
「どんな人かもわからないから、かえって決心つかないか…。やっぱり、顔見ておかないと
損よね。なんていっても鷹男の帝の息子なわけだし、いい男の可能性は大よ。断るのは
ちょっと待った方がいいかもよ」
「? 母さま、今上さまにお会いした事があるの?」
「まあねー。なんていっても、母さまは帝を振って高彬と結婚した女ですから」
「えー?」
母の自慢話に、二人の子供たちは信じられないといった顔つきで応じるのみだった。
「可愛くないわね。ま、いいわ小瑠璃。大皇の宮さまにお願いして、御所にいけるように
してあげるから、顔合わせできるかどうかはあんたの度胸しだいね、がんばんなさい」
今上の帝の母君の名前を出され、さっきの自慢話もまんざら嘘ではないのかも、と思った
小瑠璃だった。

数日後、どこをどう話をつけたのか、迎えの牛車がやってきて、小瑠璃は御所へ上がれること
になった。父の高彬は勝手に進められた話に慌てていたが、母の瑠璃はどこふく風で小瑠璃を
送り出した。
ところが、その牛車と入れ違いに、来客がやってきた。
「お久しぶりですわね、瑠璃さま、高彬さま」
やってきたのは、いまや融の第二夫人となった煌姫である。ちなみに正室は右大臣家の由良姫
である。この二人は結構気心もしれているので、二人仲良く融を手のひらで遊ばせては翻弄して
いるらしい。融には気の毒なことだが、根性が鍛えられて結構なことじゃない、と姉の瑠璃
は涼しい顔だ。
「急にどうしたのよ、煌姫」
突然の来訪者に戸惑った大納言家だったが、そつなくもてなしていく。
「あら、瑠璃さまのお見舞いですわ。お元気そうでなによりなこと」
「そうでもないわ。まだ起きあがると立ちくらみがするのよね。臥せったままで
お客さまに失礼だけど、ごめんなさいね」
「あら、お構いなく」
あまり話しこむと瑠璃の負担になるだろうと、ほどなく煌姫は高彬とともに別室に
下がっていった。

18 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:29
別室に下がった途端、煌姫の表情が固くなる。その変化を見て取った高彬は怪訝そうだ。
「どうしました?」
「瑠璃さまはだいぶお元気になられたようですが、やはりまだ、枕が上がるほどにはまいりません
わね。実はわたくし、今日は大変なお話を持ってきたのですが、瑠璃さまのお耳に入れるのはよし
ましょう」
「大変な話?」
「お聞きになれば、瑠璃さまがすっ飛んでいきかねないお話ですわ。…実は、淑景舎さまの
皇子さまが生きておいでだという話なのです」
瑠璃を引き合いに出されたので、どんな騒動が持ちあがったのか、と身を固くしていた高彬
はあきらかに拍子抜けした。
「煌姫。何をいまさら、淑景舎さまの一の宮さまのことはあなたも知っているでしょう」
「…ああ、違いますわ。そうではありません、高彬さま。確かにわたくしたちは淑景舎さま
も帥の宮さまも、そしてお子の一の宮さまも実は生きておられることをずっと前から密かに
知っておりましたわ。でも、世間では一の宮さま達は火事で亡くなったことになっております。
でも、それがそうではなかったといって、つい先だって一の宮さま本人が名乗りをあげられたの
ですわ!」
「なんだって!」

19 :ジャパネスク偽書:02/08/02 21:30
「その名乗り出られた一の宮さまは、自分は火事がおこる前に尼君の手によって連れ出され
難を逃れた、とそう申しているそうですわ」
「確かに…その通りなんだが。それにしても淑景舎さまや帥の宮さまは、結局一の宮さまに
会うことができなかったということなんだろうか?」
「どうも、そのようですわ。その皇子さまのお話では、幼くして京を出た自分は、昔のこと
はあまり覚えておらず、自分が皇子であることも忘れておられたとか。ただ、尼君に連れられる
まま鄙をさすらい、やんごとなき身分の方の御子であるとのみ言われ、先日その尼君が
亡くなるおりに、ようやく今上の帝の一の宮であると告げられたとか」
「そんな馬鹿な! 尼君がそのようなことを言うはずが…!」
「わたくしもそう思いますが、でもあの尼君は結構なお年でいらっしゃいましたわよね。
ましてや死の床では、記憶も混乱しがちですわ。真実を告げるつもりが、全く別のことを
喋ってしまったということは考えられませんこと?」
「う〜ん……そういうことになるんだろうか」
「過去の事についてあれこれ思い悩んでもなんにもなりませんわ。それより問題は
一の宮さまのことです。もしこのまま一の宮さまが今の東宮さまを退けて、新たな東宮
として立たれるようなことになれば、あれほど思い悩まれた淑景舎さまや帥の宮さま
が報われませんわ」
「何処かの空の下におられる淑景舎さまのご無念は無論のことだが、一の宮さま死亡と
されてより十数年、今突然に一の宮さまが現れても、現東宮の下に固まっている体制は
容易には覆しがたい。場合によっては現東宮と一の宮さまを推すもので、都は二つに
分かれかねない…!」

20 :名無し草:02/08/02 21:44
>1
難民板にスレ立てるときはまずは
総合案内所でお伺い立ててからなんですよー。
もう立てちゃった場合は、
勝手に立てたことのお詫びとスレ紹介を↓にお願いします。
http://ex.2ch.net/test/read.cgi/nanmin/994385403/



21 :名無し草:02/08/02 22:16
>20さん。 ご指摘有難うございます。お詫びとスレ紹介してきました。

22 :三条邸家令 ◆7xqviA0g :02/08/02 22:38
少女漫画板の方で保存サイト作りましょうかといった者です。
レン鯖借りたので、週末にせこせこ作ります。
単純な作りになると思いますが、よろしくお願いします。
あ、とりあえずトリップつけてみました。

23 :ジャパネスク偽書:02/08/03 08:31
>22さんこと三条邸家令さん
ありがとうございます、保存サイト作り頑張ってください。
>22さんが家令なら私は采女ですかね。仕事ガンガリマスです。

24 :ジャパネスク偽書:02/08/03 09:12
うかつにもageてしまた。ageないように本日分スタート

言い切ったあと、高彬は思いなおしたように首を振る。
「いや…右大臣家の後押しのある東宮さまを退けてまで、一の宮を新たな東宮に
立てることなど、今上の帝がお考えになるはずもない…か」
しかし、その希望的観測を打ち砕くかのように、煌姫が言葉を綴った。
「あなたの兄上さま、春日右大臣さまにもう少し人望があれば、東宮さまの地位も
揺るぐことはなかったでしょうが…」
「それは!? 右大臣家に反感を持つ勢力が一の宮さまを担ぎ出そうとしていると?」
「その通りですわ、高彬さま。今、京の都に大臣家は三つございます。あなたさまの
ご実家の右大臣家、瑠璃さま融さまのご実家内大臣家、そして、先々代の当主だった
近江の入道が、謀反まがいの陰謀を企んだ咎で、いまひとつパッとしない左大臣家ですわ」
「その、左大臣家が一の宮さまを担ごうとしていると?」
「ええ、今の当主は入道の孫にあたり、まだ年若くかつての陰謀の実感が薄いようです。
祖父の企みを気に病んで政界で縮こまっていた、前当主である父親の気弱な態度をもどかしく
思い、自分が当主になった今、かつての勢いを取り戻そうとやっきになっているようですわ。
あちこちで右大臣家に反感とまではいかなくとも、面白く思っていない人たちに声をかけ、
融さまのところにもこっそり使いが参りましたの」

25 :ジャパネスク偽書:02/08/03 10:00
「なるほど…それで今回の一の宮の件を煌姫がご存知だったわけだ」
どうにも頼りない融と、芯はしっかりしているものの、やはりお嬢さま育ちの由良姫に
代わり、屋敷内で采配を振るっているのがこの煌姫なのであった。
「それにしてもなぜ融に? どちらかといえば内大臣家は右大臣家勢力だと思うけど?」
「くどいようですけど、春日右大臣さまはじめ、右大臣家の方々がもう少し謙虚でいらしたら、
左大臣家につけこまれる隙など与えませんでしたでしょうに。融さまに関して言うなら、
あの方は一応は右大臣家の婿君でいらっしゃるというのに、どうにも粗略な扱い。陰でやれ
ぼんくらだのお坊ちゃんだの、あげくに本当なら由良姫は入内して、今ごろは女御として時めいて
おられただろう、融さまには勿体無い、などと」
そのことはなんとなく高彬も聞き及んでいた。辟易した融が右大臣家に通うのを嫌がり、由良姫を
攫うように三条邸に連れていったのはそのためだと。
「……うちのものが、すまないね……」
「いーえ。融さまがぼんくらなのは事実ですから、それは構いませんの」
「煌姫…」
「それでももう少し現実をみるべきですわ。融さまの件しかり、由良姫の件しかりです。
例えば由良姫が入内したところで、あのあと承香殿女御さまが皇子さまをお産みあそばされたの
ですから、姉妹で帝の寵を競っても無意味もいいところ。むしろ、内大臣家の一人息子、融さまの
北の方におなりあそばせば、右大臣家、内大臣家の繋がりを強固にする意味でも、
これ以上の良縁はないというのに! 右大臣家は他の家々を軽く考えすぎですわ。今は天下一の家柄
と時めいていられても、いつ足元をすくわれるかわからないのが世の常です。ぼんくらでもお坊ちゃん
でも間抜けでも愚鈍でも、融さまは内大臣家の一人息子ですわ、内大臣家に他に息子がいるならまだしも、
どんなぼんくらでも阿呆でも、その家に生まれたものがその家を継ぐのがこの世の習わし、すなわち
融さまは将来の内大臣ですわ。それを粗略に扱うなど信じられません。右大臣家の者はあまりにも先が
見えていなさすぎます、ぼんくらはどちらですの!」
激昂し息あがる煌姫だが、さりげに融にも遠慮なしにひどいことを言っている。

26 :三条邸家令 ◆7xqviA0g :02/08/03 10:24
とりあえず仮オープンしてみました。
http://12lapislazuli.fc2web.com/frame.html

多分大丈夫と思いますが
フレームのメニューにも広告が表示される場合は
http://12lapislazuli.fc2web.com/
から入り直してみてください。

なるべくシンプルに、軽く、と思ってたんですが
うっかり和風のいい壁紙見つけてしまってつい使ってしまってます。
小説等で壁紙が邪魔だったら遠慮なくジャマダ(゚Д゚)ゴルァしてください。

>偽書作者さん
複数レスをまとめて1ページにしているので
行あけ等でおかしなところがあったら教えてください。
それと、一文は句点(。)まで改行なしの形にしてみましたが
ここで発表したとおりの改行形式のほうが良いでしょうか?

27 :ジャパネスク偽書:02/08/03 11:36
家令さん、サイト見てきました。素晴らしいです。牛車が〜♪簾が〜♪ 和風テイストで
素晴らしいです。改行もグッジョブでした。むしろ私の方が変な改行でスマソ。
これからもお世話になります。よろしくお願いします。

28 :名無し草:02/08/03 12:01
おお!素晴らしい家令さん。家令というとあなたは守弥?(w
職人さんもがんがって!

29 :名無し草:02/08/03 14:07
>職人さん
文句をつけるようなので大変申し訳ないのですが。。。
高彬は大納言ですよね?
そうすると「高彬の大臣」というのはチョト変ではないかと。
「○○大納言」(○○は住居のある地名等)が正しいと思われます。
細かくてゴメンなさい。
楽しみにしてますので頑張ってください。



30 :名無し草:02/08/05 00:01
あ、煌姫・・・そんなにぼんくらぼんくらって、自分の亭主捕まえて・・・ナイスw

31 :名無し草:02/08/05 02:50
なつかしー。全部読んだか記憶ないけど。
すごく感じ出てます。職人さんガンカレー

32 :sage:02/08/05 23:56
つ・・・続きは・・・?

33 :ジャパネスク偽書:02/08/06 23:37
>29さん ガ―――ン! やっぱこの言いまわし変だったのですね。ご指摘ありがとう
ございました。これからは使わないように気をつけますです。
他の皆様もご声援ありがとうございます。チョト出掛けてたので遅くなりましたが、
本日分いきます。

34 :ジャパネスク偽書:02/08/07 00:04
遠慮も会釈もなしの煌姫の言いぐさに、高彬は返す言葉もない。しかしそんな高彬を
意に介すこともなく、煌姫は続けた。
「高彬さま、あなたもそうですわ。ご実家の右大臣家には、何度も不愉快な思いをさせ
られているそうではありませんか」
「僕は…別に」
「ご実家を悪く言いたくないお気持ちはわかりますが、聞き及んでおりますわよ。
前々から、右大臣家はもののけ憑きと評判な瑠璃さまをお気に召さなくて、瑠璃さまが
病に倒れられたあたりから、しきりに別の縁談を勧めてこられたそうではありませんか」
「それは…」
高彬にとって、それはかなり嫌な記憶であった。瑠璃が彬を出産して倒れた直後、自分は
瑠璃を心配するあまり、はたにはそうは見えなくとも気も狂わんばかりの思いだったのに、
実家は無神経にも、病弱な細君ではいろいろ困るだろうと口を出し、瑠璃と共に吉野に
療養生活に入ったら入ったで、遠距離通勤の自分が出世街道から外れると、勝手に心配して
瑠璃との離縁を勧めてくる。
この件では高彬はかなりキレてしまった。おかげさまで右大臣家にはここ数年よりつきも
していない。世間的にも当主、春日右大臣と高彬は不仲だというのは定説になってしまって
いる。
つまり自分も、反右大臣勢力から取り込みやすしと思われていることだろう。

35 :ジャパネスク偽書:02/08/07 00:35
そのことを煌姫に言うと、彼女も得たりと頷いた。
「まず間違いなく、高彬さまのところにも近々お声がかかることでしょうね。次期内大臣の
融さまに、右大臣家の高彬さまを取りこめれば、左大臣家と合わせて三大臣家の新興勢力を
築け、春日右大臣勢力を孤立させることができますもの」
煌姫が描いて見せた勢力図に、高彬は唸った。
今、右大臣家が権勢を誇っていられるのは、今上の帝の女御であり国母でもある承香殿が
右大臣家の出自であり、現東宮が前右大臣の外孫にあたるからにほかならない。
しかし、今の右大臣である春日右大臣は、身内である自分から見ても、やや独善的なきらいが
あり、あまり人望がない。面と向かって反抗するものがいないだけで、潜在的な不満はあった。
そこに、旗頭になってくれそうな一の宮が現れたのだ。不満を抱えて鬱屈していたものたちは
一気にそちらになびくだろう。
現東宮に落ち度がなく、政争は帝の好むところではないとはいえ、ほとんどの貴族が一の宮に
ついてしまったとしたらどうなるだろう?
帝も、有力貴族達の声を無視することはできない。不可能と思われた一の宮東宮復権が、
五分五分くらいには持っていけるのではないだろうか?

36 :名無し草:02/08/07 09:58
>35
毎日ここを覗くのが楽しみです。
ジャパネスクらしいお話ですね〜
登場人物のその後が、いかにもって感じで
凄く納得できます。
融は相変わらずなのか・・・(w

ひとつだけ細かいことを言わせてください。
今上帝の女御であり国母ということは、
あり得ないと思いますよ。
「国母」は帝の母親を指す言葉なので、
今上帝の女御であるうちは、皇太子の母
(=*将来の*国母)となりますから。

37 :名無し草:02/08/07 13:35
私も毎日このスレ見るのが楽しみです。
なんたって氷室さんの本編よんだ後にここ読んでも違和感感じないのがすごい!
職人さんありがとう〜。

ところで今ちょっと検索してみたら
資料に良さそうなページを見つけたのでURLあげときますね。
ttp://www.sol.dti.ne.jp/~hiromi/kansei/index.html
これからもがんばってください!

38 :名無し草:02/08/08 15:09
家冷さま
勝手なことをいってすみませんが
人物相関図を載せて頂いたらうれしひ。



39 :名無し草:02/08/10 21:35
なにやらどんどんきな臭くなって、先の展開が楽しみですな。
ありし日の瑠璃姫のように、小瑠璃ちゃんもこの陰謀?に首を突っ込んで
いろいろ引っかき回してくれそうな予感(w

>38
その人物相関図って原作の? それとも偽書の?
原作はみんな読んでていまさらだから、偽書の方なのかな。
あると確かに便利かも。
でも「載せて」と気軽にいうけど、
偽書のようにここにウプされた物を転載してまとめるならともかく、
相関図なんて既成のものがあるわけでなし。
0から作って載せてくれというのはちょっと……他力本願過ぎのような気が。

40 :ジャパネスク偽書:02/08/12 22:02
泊まりで出かけてますた。遅くなってごめんなさい。

>36さん。 国母…言われてみればそうでした。またまたチョンボ。トホホ。
今度から気をつけるますね。
>37さん なかなか興味深いサイトですね。教えてくださってありがとうございます。
しかしすごい量…官職ってこんなにあったんですね。今後の参考にしたいですが、
生かし切れるだろうか… (ムリぽw

それではお待たせしました本日分スタートです。

41 :ジャパネスク偽書:02/08/12 22:32
「話は全て聞かせてもらったわ!」
高らかな声と共に襖が軋まんばかりの勢いで開け放たれ、その向こうには意味もなく
誇らしげに立つ瑠璃がいた。
「る、瑠璃さんっ! なんだよ、検非違使絵巻物語の主人公みたいなこと言って!
びっくりするじゃないか…って、起きたらダメだって!」
「瑠璃さま。今のお話聞いてらしたのですか!?」
「ふふふ。もちろん」
興味津々といった呈の瑠璃に、あわてて煌姫がその好奇心を打ち消そうとする。
「瑠璃さま。この度のお話は瑠璃さまのお手を煩わすようなものではありませんわ。
確かに一の宮さま東宮復位となれば、憂うるべき事態でしょうけれども、そんなことは
この水無瀬の煌姫がさせませんわ。左大臣家がどれほど熱心に他の貴族たちを取り込もう
と、肝心の融さまと高彬さまが腰を上げなければ、彼らの計画は頓挫いたします。
そのためにも、本日はこの煌姫がお見舞いと称してこちらに伺い、高彬さまに反右大臣
勢力に組しないようお願いにあがったのですから」
「ま。そうよね。どんなに融が右大臣家を見返してやるためにと、一の宮さま擁立に走ろうとしても、
煌姫と由良姫が反対したら、融に何が出来るってものでもないしね」
実の姉にもえらい言われようの融だった。

42 :ジャパネスク偽書:02/08/12 23:08
「高彬はもちろん、そんな話にははなから乗らないだろうし、その辺りに関しては
心配してないけど。それより、有力貴族たちの数の論理より先に、もっと手っ取り早い
方法があるじゃない」
「と、申しますと?」
「鷹男の帝に、かの淑景舎さまの件を話しておいたほうが良いと思うのよ。
結局、一の宮さまが復位するもしないも帝次第なんだから」
確かに正論だが、一同はやや浮かない顔をする。
「帝に…お話しなければならないんだろうな…」
踏ん切りがつかないように、高彬もため息をついた。あのやりきれない事件から既に
十数年以上が経過していたが、実はいまだ真相を帝に話していなかった。
言って楽しい話題でもなかったし、ほどなく瑠璃は病に倒れ、高彬は遠距離通勤者に
なってしまった。煌姫も由良姫も御所にはつてがない。
そのうちにそのうちにと思っている間に、年月が過ぎて行き、行方不明の一の宮が
己の出生を誤解したまま現れてしまった。
「やっぱり、話すのは僕の役目なんだよね…」
「当然でしょ。あたしたちは御所なんて滅多にいけないんだから。その点、高彬は
腐っても大納言。帝の側近くまでいけるでしょう?」
「確かにそうだけど、そういう深刻な話題を持ち出す機会ってなかなか無いんだよ。
こちらから人払いをお願いするのも間の取り方が難しいし」
「生真面目な高彬らしいわよね…あーあ。こんなことなら、小瑠璃に頼めばよかった
かしら」
なかば冗談めかした瑠璃の言葉に、煌姫が反応する。

43 :ジャパネスク偽書:02/08/12 23:24
「あら? 小瑠璃姫は御所ですの?」
「うん。いきなり御所は無理だけど、太皇の宮さまのところにしばらくやっかいになって、
そこから御所に上がらせてもらう手筈になってるの」
「太皇の…そうですの。実は今、一の宮さまもそこに逗留されているそうですわ」
「……ええええっ……!!??」
意外な台詞に瑠璃も高彬も驚きの声を上げる。
「どうして一の宮さまが! 左大臣家じゃなかったの?」
「この間まではそうだったそうですけど、先日太皇の宮さまのところに移られたとか。
孫にあたる一の宮さまの顔を一刻も早く見たくて、宮さまがお呼び寄せになられたのでは?」
すらすらと述べる煌姫をよそに、瑠璃は苛立ちを隠せない。
「馬鹿ね、煌姫! あんた頭の回転はいいのに、肝心要でどうしてそう抜けてんのよ!
確かに太皇の宮さまが会いたがったのかもしれないけど、一番会いたがるのは鷹男の帝でしょうが!
行方不明の実の息子と思いこんでいるんですもの! でもいきなり一の宮を御所に上がらせたり、
帝が直接出向くのには手間がかかるものだから、間に太皇の宮さまを挟んだのよ。ああ、こうしちゃ
いられないわ。もし一の宮さまと帝が会っちゃったりして、内々に東宮復位の勅令が下っちゃったら
大変よ! あたしも太皇の宮さまのところにいかなきゃ!」
裾を裁き、車寄せに向かおうとする瑠璃に、高彬や煌姫が慌てて止めに入る。
「ちょ、ちょっと無理だよ、瑠璃さん!」
「そうですわ、瑠璃さま!」
そして、止める間もなく、瑠璃は…
「…あ、立ちくらみが…」
興奮しすぎてその場に崩折れてしまった。

44 :名無し草:02/08/13 01:37
わー!このスレ嬉しい。
今度買うつもりだったんですよ

45 :名無し草:02/08/13 02:17
久しぶりに続きが読めて嬉しいです♪
瑠璃が病弱なのが気がかりですね〜
昔みたいに飛びまわることは無理なのかなぁ。
その分、小瑠璃が頑張ってくれるといいのだけど・・・

>44
スレを上げると荒らしを呼び込みやすいので、
なるべくsageでお願いしますだ。
(メール欄に*半角文字で*「sage」と入れる)

46 :名無し草:02/08/14 06:27
何か話題ないの?

47 :名無し草:02/08/14 15:21
このスレ初めて見たんですが、面白い!
リア厨時代に大好きだったジャパネスクの続きが読めるなんて
職人さんに大感謝です。
続き頑張ってください。

48 :名無し草:02/08/14 17:33
>46
人に頼る前に自分で話題をふってみよう。
でもその前にsageてくれ。>45参照。

ところで今実家にいるので手元に本がないんだけど
確か藤宮様は瑠璃姫から手紙をもらって
真実を知っていたような気がするんだけど、どうでしたっけ?
藤宮様も知っているとすると、心労でまた寝込んだりしてそうだ……。

49 :名無し草:02/08/14 22:26
>>48
本で確認しました。
藤宮様は瑠璃姫からの文で真実を知らされました。

ジャパネスクも続きが読みたいけど、
もっと読みたいのが角川文庫から出ていた「蒼の迷宮」。
とうとう下巻が出なかった。
氷室さ〜ん、せめて姉君の恋人は誰だっただけでもいいから
どこかに書いてくださいよ〜。

50 :名無し草:02/08/14 22:42
>>49
メール欄 じゃないの?

51 :48:02/08/15 02:18
>49
ありがとうございます!
そうか、やっぱり藤宮様も知っていたか。
となると今回の一の宮騒動については藤宮様もやきもきしてるんだろうなぁ。
瑠璃姫と連絡を取りたいけれど、瑠璃姫は具合があまり良くないし……と
困ってるかも?

52 :名無し草:02/08/15 10:23
入道の孫が左大臣というのがどうも・・・
左大臣、右大臣、内大臣って世襲ではないし、入道の孫なら若い世代の、
しかも一度政変で失脚した家の息子が左大臣であるのはムリがあるのではないかと・・・
原作では入道の息子は、どういう処分でしたっけ?

53 :名無し草:02/08/15 20:13
>>50
ごめん、意味が分からん。
原作本のネタバレ禁止で、メール欄で書けってこと?
だったら、ごめん。

54 :名無し草:02/08/15 20:40
>53
メール欄に記入してあるんですよ。
アイコンを合わせてみれば分かります。

55 :名無し草:02/08/16 22:25
>>47,54(同じ人だよね?)
ありがとー。やっと意味が分かった。
やっぱりそう思いますか。

ところで、東宮は高彬の甥っこなんだよね。
鷹男の帝(大胆)と高彬系(マジメ)のDNAの
どちらが強いのか?
個人的には前者希望。

56 :名無し草:02/08/18 17:07
偽書の続きは..?

57 :名無し草:02/08/18 18:44
職人さんにも都合があるんだからせかしちゃダメですよ。

58 :名無し草:02/08/19 00:22
>>55
私も前者希望。
高彬系の性格は、小瑠璃の弟・彬がいるし。
鷹男みたいな性格の人がいた方が話が楽しくなりそうだしね。

ここ数日でジャパ全部再読しました。
やっぱり面白いわー。
原作読んだことで、職人さん文章上手く書いてるな、と更に感じました。

59 :名無し草:02/08/19 01:10
>>55 58
私も前者希望。
というか高彬のあのDNA(マジメ系)って、
右大臣家のDNAの中で一人だけ異質みたいな感じじゃない?
(守弥に育てられたせいかもしれんが・・)
他の高彬の兄弟、肉親でマジメ系の性格の人は少なかった気がする・・

60 :名無し草:02/08/19 01:15
今時間がないので、明日(もう今日だ)の仕事中に読ませて頂きます。
ジャパネスクなつかしー。続き読みたかったんでワクワクですYO!(w
職人さんは、祐筆になるんじゃないのかと思ったりした。(藁
がんがってくださいね。

61 :名無し草:02/08/19 01:21
>>52
確か自主的な引退に近い形ではなかったかと。
高彬は今上に好かれてるし能力もあるので、右大臣もあながち
不可能ではないと思われ。
尤も今上がお隠れの後は大変でしょうね。余程上手にやらないと
失脚。或いは政変に巻きこまれてあぼーんだと。


62 :名無し草:02/08/19 20:40
>61
承香殿の産んだ皇子が即位する限りでは大丈夫でない?
高彬の父は今引退するよりも、孫が即位して摂政になって、お家の地位がより安泰になって
からのほうがより、現実的かも(兼家とか道長みたいに)
政変云々は、その時、誰が皇太子になるのかにもよるのかもしれない。
今でも次の次の皇位を巡って、水面下で駆け引きとかあるかも。
今思ったけど、承香殿って女御のままなのかなあ。
実家は有力だし、生存している中で長子の男の子を産んでいるなら、中宮になっていても
いいかも。
ケチをつけている訳ではないのですが・・・

63 :名無し草:02/08/20 22:33
>>62
でも、予想外の事が起こるのが政界だから。(藁
つーか。何故架空の歴史で真面目に議論しているんだろう、我々は。(w

64 :名無し草:02/08/21 11:36
>>63
皆それだけジャパネスク・ワールドが好きってことだ(w

65 :ジャパネスク偽書:02/08/22 23:49
どひ〜〜遅くなりました。何をやっていたというわけでもないのですが、なんだか
気がついたらこんな日付になっていました。時間泥棒に時間取られたってことで…。

パァン

…………。
いやでも、遅くなってしまってごめんなさい。ご意見ご感想もありがとうございます。
>48>49>51 おおっと。藤宮さまも知っていたのですか。失念してますた。
でもこれ以上登場人物増やすと大変なので、藤宮さまには悪いのですが、お屋敷で
やきもきしていただきましょう(w
>52 入道の孫が左大臣。ちょと無理がありましたかね? 完全世襲ではないとはいえ、
慣例的に世襲が多いのでなんとなくそうしてしまいました。吉野君の件では大海の入道は
大宰府に流されて、正良親王は落飾、現左大臣はそのまま残留だったように記憶していた
のですが…自主退職でしたっけ? ああ、次から次へとぼろが出ますが、なんとか
つぎはぎして、えっちらおっちら書き進んでいきたいと思います。
とりあえず、この話では入道の息子の左大臣は吉野君の件の後も残留、しかし影薄く、
その後息子に跡を譲る。影の薄い左大臣家の息子がそのまま引き継ぐのに難色を示した
人もいなくはなかったのだけど、東宮妃になるであろう小瑠璃の父親の高彬に繋ぐまでの
中継ぎってことで(そのまま高彬にいくにはまだ若すぎた)まあいいかと認められた…って
ことじゃダメですかね。
>62 承香殿…は確かに言われてみれば、中宮になっていてもおかしくないですね。
どうしよう…いいや、女御で押しとおしちゃえ。源氏物語でも朱雀帝の母親は確か
女御のままだったし。
高彬のお父さん早期引退の原因は…体調不良と息子の春日さんが早く家督を継ぎたくて
強引に押しきったってのはどうでしょうか?

それでは、本日分いって見ます。

66 :名無し草 :02/08/22 23:55
楽しみにしているので、頑張ってください♪

67 :ジャパネスク偽書:02/08/23 00:09
母の瑠璃の人事不省を知ることもなく、娘の小瑠璃は大皇の宮の屋敷に到着した。
ほどなく一室に通され、一息つく。
「ふう」
これから大皇の宮にお会いして、よい日を選んで宮が御所に使いを出すので、小瑠璃は
その女童として御所に上がれることになっている。そこで東宮にあえるかどうかは運しだいだが、
小瑠璃は絶対東宮に会って、文句をいってやるんだと燃えていた。
と、そこに。拳を握り締め決意を固める小瑠璃の耳に、聞き捨てならない単語が飛び
こんできた。
『いずれ……東宮さまに……なろうかと…』
『西の対屋に…』
廊下を行く女房達の噂話のようだったが、小瑠璃は確かに聞いた。
(東宮さまが…西の対屋にいるの…?)
なんだ。わざわざ御所に行くまでもなくすぐ側にいるのなら話は早いと、小瑠璃は
すっくと立ちあがった。

68 :ジャパネスク偽書:02/08/23 00:36
大皇の宮家は目上なので、ここには小瑠璃一人で来た。通された部屋には世話役の
女房が一人控えていたが、適当に言いくるめて下がらせると、小瑠璃は部屋を抜け出し、
西の対屋を目指した。
途中の廊下で何人かとすれ違ったが、他人の邸宅にも関わらず堂々と歩く小瑠璃に、
特に不審がる者もなく、あっさり目的地の西の対屋に辿りついた。
しかし、西の対屋といっても結構広い。中に入ってあちこち捜していたら、さすがに
見咎められることだろう。
ここはひとつ、小瑠璃お得意の床下作戦でいくことにした。ぽんと庭に飛び降り、
軒下に潜り込む。
さっきのように女房達の噂話でも聞こえてこないものかと、耳を澄ましたが、どうも
西の対屋にはあまり人を置いていないようである。気配が感じられなかった。
これなら最初から部屋の中を捜しまわればよかったかな、と思ったところで、男の
話し声が聞こえてきた。
「……まだ、父帝にはお会いできないのですか?」
「もうしばらくお待ち下さいませ。皇子さま」
「会えると聞いてここに来てからもう随分になります。会えるというのは口実で、
実は私を左大臣家から連れだし、引き離すのが目的だったのではないですか?」
「滅相もございません…」
話の内容がよくわからないが、皇子、父帝、という単語から察するに、この上に
いるのが東宮らしいと見当をつけた瑠璃は、拳を握り締め、自分の頭上にある床板
をごんごん叩いた。

69 :名無し草:02/08/23 02:00
朱雀帝の母君が女御のままだったのは、内親王で次期東宮になる藤壺が
中宮になったから。
当然自分がなると思っていた中宮になれなくて、彼女はそのことを酷く
恨んでいました。

70 :名無し草:02/08/23 02:37
>実は私を左大臣家から連れだし

左大臣?

71 :名無し草:02/08/27 07:03
>>70
一度最初から読み直して見れば?
一応話はつながってると思うけど?

72 :名無し草:02/08/28 15:33
うわー。
こんなのあったんですねえ。
小説もマンガも全部持ってます。
でも今でも覚えてるのはマンガになった部分のみ。
だから帥の宮事件も覚えてなーーい。
小説読み返そうっと。
最初はマンガを読んで終わってから小説かなあ。やっぱ。


73 :名無し草:02/08/28 20:50
私は小説から入ったよ

74 :名無し草:02/08/31 21:45
いつも楽しみにしてまーす!
お忙しいとは思いますが、頑張ってください。

75 :名無し草:02/09/01 06:36
職人さんが一人だから、どうしても進行がさみしくなるねぇ。
でも現代物と違って平安物でパロしようとすると
やっぱり時代考証が難しいから二の足踏むんだろうな。
本家本元のジャパネスクがしっかりしている分、読者の目も肥えてそうだし。
偽書とは関係なく、いろんな小ネタをあれこれしゃべるのも楽しそうだけど
いかんせん想像力貧困の自分は何も考えつかない……。


76 :名無し草:02/09/02 20:07
>75
原作の時代考証と人物設定やストーリー構築は見事だったからねえ。

ところで高彬というと、末っ子ながらも有能で出世株であることや、大臣家の
年上の総領姫と結婚していたりと、藤原道長を連想してしまいます。
氷室さんの中には、それぞれの人物にうっすらとしたモデルってあったのかなあ。

77 :名無し草:02/09/02 20:32
>76
鷹男の帝は「暴れん坊将軍」とか?(笑)

78 :名無し草:02/09/05 00:28
続きは〜。待ちきれません〜。
毎日覗いてしまう(^^;

79 :名無し草:02/09/06 20:42
職人さん来ませんね〜・・・

80 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/07 10:04
皆様、ご無沙汰して申し訳ありません! 私事のため、ちょっと放心状態になってました。
その間に疎遠スパイラルに嵌ってしまい…(BY改蔵)
いや、良い訳は置いておきましょう。本当に申し訳ありませんでした。

▲今後の目標▲
 一日一スレ!

これを公約に頑張っていきたいと思います。
…公約にして、自分を追い込んでいかないとヤバイです…。

81 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/07 10:30
「何者だっ!」
手荒く床下を叩く音に、室内の人間は緊迫した声をあげ誰何した。
「そちらの東宮さまの妃候補よ」
小瑠璃は大胆にも言ってのける。頭上の気配がやや戸惑ってみえる。そのうち、
室内にいると見られる二つの気配のうちの一つが笑い声を挙げた。
「床下の妃ですか…? 私の北の方は空から降ってきたのか地から涌き出たのか」
くすくすと楽しそうな笑い声が聞こえてくる。若者の声だ。どうやらこれが小瑠璃の
目当ての人物らしい。
「そんなところにいないでこちらへどうぞ。お招きいたしますよ」
よし、と気合いを入れた小瑠璃はもと来た道を引き返し、外へ出るとちゃんとした
入り口から西の対屋へと足を踏み入れた。
奥の間には二人の人物がいた。一人は下座にいる人品いやしからぬ中年の男。
もう一人は上座にいた。すっきりとした美貌も麗しい若い男だった。小瑠璃より4つほど年上の
ように見えた。


82 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/07 10:45
小瑠璃はその若者の前に向き合って座り、
「はじめまして、東宮さま。私は大納言家の…」
と、自己紹介を言いかける。しかし、若者はそれを遮った。
「小瑠璃姫でしょう。お久しぶりです」
自分の名前を言い当てられ、しかも初対面ではない様子に、小瑠璃は面食らった。
「お久しぶりって…あたし、お会いしましたっけ…?」
自信なさげに問うと、若者は寂しげに顔を曇らせた。
「哀しいですね、小瑠璃姫。来世までと誓った筒井筒の仲でしょう?」
「……??」
小瑠璃は真剣に困ってしまった。こんなに見目良い公達に求愛されて嬉しくないことは
ないが、いつどこで会ったのかさっぱり思い出せない。
「…吉野の小川のほとりで」
吉野、という単語に、小瑠璃の脳裏に閃くものがあった。
春の桜、夏の木立ち、秋の夕暮れ、冬の白雪。めぐり来る四季の仲でいつも一緒にいた
少年の姿が鮮やかに甦った。
「まさか…天一の君!?」
小瑠璃が驚きと共にその名を呼ぶと、天一君と呼ばれた若者は嬉しそうに微笑んだ。
「はい。やっと思い出してくれましたね、小瑠璃姫。それともう一つ。私は東宮では
ありませんよ。今上の帝の一の宮ではありますが。東宮は私の弟宮になります」

83 :名無し草:02/09/07 14:24
わ〜い、久しぶりに続きが読めて嬉しい。
(でもでも、無理はしないでくださいね。>職人さん)

なんと、二人は筒井筒の仲だったんですね。
しかも、あの吉野で!
瑠璃と吉野君のことが重なってしまって、
もうこれだけでウルウルきちゃいました。
筋運びがうまいですね〜
今まで以上に、続きが楽しみです。

84 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/07 16:13
>80
>▲今後の目標▲
> 一日一スレ!

スレってなんだよ…私。
一レスの間違いだってば…(しかもあくまで努力目標(´・ω・`)
いくらなんでも一日に1000レスも書いてたら死ぬよ、私…。
(それ以前にいくらなんでも1000も消費すれば完結できる罠)

85 :名無し草:02/09/08 01:00
楽しみにしてます!
一日一スレ・・・(w
ちょっと期待。 いやいや冗談。一レスでも嬉しいです。
続きが気になるな〜。

86 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/08 17:23
皆様ご声援ありがとうございます。一日一スレ(死 …もとい一レスを心がけつつ
本日分まいります。

87 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/08 17:45
「今上の…親王さま…? 天一君が…?」
天一君は小瑠璃が吉野にいた頃の遊び友達で、小瑠璃達が暮らす吉野の山荘にほど近い
庵に、尼君と二人で暮らしていた。
天一、というのが本名か通り名かどうかは忘れてしまった。変わった名前だし、たぶん
愛称なのだろう。
「でも確か…天一君って藤原って名乗ってたよね?」
「ええ、私もその頃はそのように信じていたのですが、先頃尼君が亡くなり、その間際に
教えてくれたのです。私が今上の一の宮であると」
「信じられない…」
「私もそうでした。しかし尼君がなくなった後、遺品を整理してみると、長持ちの奥から
子供の衣装が出てきました。身分高いものしか着られないような丁寧な作りのもので、
私はそれにうっすらと見覚えがあったのです」
「それって…」
「ええ、しかるべき人に見てもらったところ、一の宮が失踪当時に身につけていたものに
間違いないと」

88 :名無し草:02/09/08 20:27
弟の彬君かわいいですね。

東宮にも期待してます。

89 :名無し草:02/09/08 23:49
>職人さん

天一とはどう読むのでしょう?

90 :名無し草:02/09/09 12:20
久しぶりに覗いてみたら、職人さん降臨で嬉しいです。

地の文&他の人たちは「てんいちぎみ」だろけど、
小瑠璃はやっぱり「てんいちくん」?

ところで職人さんへ質問です。
「天一君」は徳川吉宗の御落胤を詐称した「天一坊」からとったのですか?



91 :ジャパネスク ◆hyqUOmHo :02/09/09 21:25
こんばんわ。皆様暖かいご声援ありがとうございます。一日一レスを目指して
がんがります。

>89
そのまんまです。「てんいちぎみ」です。
>90
たぶん小瑠璃も「てんいちぎみ」なんでしょうが「てんいちくん」でも萌えv
名前の意味はまあいろいろです。
「天皇の一の宮」「天にただ一つ」「天元」
等々です。しかしかなり大層なお名前ですな、天一君。

それでは本日分いきます。

92 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/09 21:47
懐かしい人に会えた喜びを噛み締める間もなく、意外な話を聞かされた小瑠璃は呆然と
していた。
あの吉野で川遊びや鬼ごっこをして遊んでくれた優しい天一君が、帝の皇子さまだった
なんて、思っても見なかった。
天一君と一緒に、ひっそりと暮らしていたあの尼君は、そんなことは一言もいわなかった。
ただ、そういえば一度だけ、さわりがあってわたくしたちはもう京にはもう戻れないの、
と漏らしたことがあった。
天一君たちは以前は都に住んでいたこと、なにか事情があるらしいことが察せられたが、
それ以上は聞けなかった。
やがて天一君たちは、東国で受領を勤める知人を頼って、吉野を去ることになった。
小瑠璃も弟の彬も天一君が大好きだったので、泣いてすがり、いつまでも一緒にいて欲しい
とせがんで困らせた。
天一君は、文を送るから、絶対に小瑠璃たちの事は忘れないから、と優しい笑顔で約束して
くれたので、小瑠璃たちもようよう納得し、涙を堪えて出立を見送った。
でも結局、文は途中で途切れてしまった。東国は遠く、しかも天一君たちは向こうの知人に
すげなくあしらわれたらしく、寄る辺をなくした彼らの消息は途絶えてしまった。
そして、今。忘れがたいかの君は、小瑠璃の目の前にあの日の笑顔のままで微笑んでいる。

93 :名無し草:02/09/09 22:54
小瑠璃と天一君て、瑠璃姫と吉野君の関係にだぶりそうで
なんか今からはらはらしてしまう〜〜。

しかし
1 天一君が本物の一の宮
2 天一君は自分を一の宮だと信じているが実は一の宮ではない
 2−1 左大臣も本物だと思っている
 2−2 左大臣は偽物だと知っているが知らない振りで利用している
3 天一君は一の宮を騙っている
 3−1 左大臣は本物だと思っている
 3−2 左大臣も偽物だと知っていて手を組んでいる
等々いろんなパターンがあり得るので、この先の展開が
気になってしょうがないわ。

94 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/12 21:20
(つд`) 昨日と一昨日サボりました。ずびばぜん。
一日一レスなんて目標掲げといて、3日余りでこのありさま。
お正月三が日の日記帳ですか、私。

>93
………どの分岐にいくんだろう………。(考えてないのかよっ!)
って大体は考えてるんですけどね。 書いていくうちにどうなるか判らないので。

それでは本日分いきます

95 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/12 21:36
「どうしました? 小瑠璃姫?」
あまりの事態に呆然となる小瑠璃に、天一君は昔のままの笑顔で問い掛けてくる。
「あ…なんだか…突然で、信じられなくて…帝の皇子さまなんて知らなかったから、
昔、随分失礼なことしてしまったなって」
その言葉に天一君は目を丸くし、またくっくっと笑い出した。
「今更ですね、姫。それにそんな物おじしない姫だから、私は好きなのですよ」
臆面もなく言ってのける目の前の青年に、小瑠璃姫の頬が赤く染まった。
「…す…好きって…」
「おや、先ほど姫は床下で、私の妃だと宣言してくれたではありませんか」
「いや…あれは、ものの勢いだし…それにてっきりあなたが東宮さまだと」
「そうですか。そうするとやはり、小瑠璃姫は私の弟宮のところに入内するのですか?」
少し冗談めかしながら、しかし奥底に僅かに妬心を潜ませながら天一君が問う。
「や…やーよ! 顔も見たこともない東宮さまのところなんて!」
反射的に否定した小瑠璃に、天一君はそれは嬉しそうな顔をする。これは…もしや。
もしかしなくてもかなり脈があるということなのだろうか?
途端に小瑠璃は心の臓がどきどきするのを抑えられなかった。

96 :名無し草:02/09/12 21:58
待ってましたっ!
職人さん、お疲れさま。

天一君の顔は誰タイプなのでしょうか。
鷹男の帝?吉野君?それともまた別な感じ?

97 :名無し草:02/09/12 23:31
おぉ、続きだ!
天一君の容姿、私も気になります。

カコイイ事は決定ですよね?(w

98 :名無し草:02/09/13 02:52
天一君は鷹男似、東宮は叔父の高彬似 きぼん
ハアハア

99 :名無し草:02/09/13 13:41
>>97
美貌と書いてあったので期待して良いのでは。

私は吉野君タイプが良いなぁ〜。
んで、小瑠璃とくっついてほしいな。

100 :名無し草:02/09/13 20:07
私的にはやはり天一君は吉野君タイプで、東宮が鷹男タイプが良いな〜

それはそうと小瑠璃は天一君と東宮、どっちとくっつくんだろう。
ずっと東宮とくっつくもんだと思って読んできたけど
ここへきて筒井筒の仲の天一君が登場したりで
ちょっと分からなくなってきました。

職人さん、続きを楽しみにしてます!

101 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/13 21:09
皆様、ご声援ありがとうございます。
天一君と東宮の容姿…そういえば表現力皆無なため、ありきたりな表現しかしてなくて、
微に入り細に入った説明なんて全然してませんね…。
具体的なイメージが脳裏に思い浮かべることもできず、漠然としたイメージしか持てない
自分が悲しい…とりあえず、自分的には>100さんと同じ感じです。

それでは一日一スレを目指しつつ(…今度、何日まで続けられるだろう)
本日分まいります。

102 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/13 21:36
だからスレじゃなくて、レスだった…(鬱 マタヤッチャッタヨ…
何はともかく本日分


どきまぎする小瑠璃を見ながら、楽しそうに微笑んでいた天一君だったが、その顔が
ふと翳る。
「無理をしなくてもよいのですよ、小瑠璃姫。弟、東宮は右大臣家の後ろ盾があり
輝かしい将来のある身、それに引き比べ、私は死んだと思われ、親王の御位も危うい
無品の身。大納言家の一人娘を妻にできようはずもない。小瑠璃姫があまりに昔の
ままだったのが嬉しくて、戯言を申しました。忘れてくださいますか?」
「そんな! あたし無理なんて…!」
「いいのですよ。父帝も私の扱いには苦慮しているらしい。左大臣家からこの太皇の
宮邸に連れてこられたものの、それきりなしのつぶてです。いっそ、私など知らぬ、
と仰ってくれればあきらめもつくものを」
自嘲気味に言葉を綴る天一君に、今まで黙って横に控えていた品よい中年の貴族が
口を挟む。
「今しばしお待ち下さい。今上は決してあなた様をお見捨てなさるようなことは
ありません。非業の死を遂げられた淑景舎さまのためにも、あなたの身がたつように
お心を砕いておられるのです」
どうやらこの中年貴族は御所からのお使いであるようだった。

103 :名無し草:02/09/13 23:11
職人さん、お疲れさま!

天一君が吉野君とオーバラップしてしまう。
(;´Д`)ハァハァ

104 :名無し草:02/09/17 10:33
職人さんありがとう!
懐かしいジャパネスクの世界がよみがえってきたよ〜。
ここに通うぞ!頑張って下さい。

105 :名無し草:02/09/17 13:44
あぁ。原作読みたくなってきた。
ブクオフ行こうかなぁ。

106 :名無し草:02/09/18 22:47
職人さん来ないねぇ

107 :名無し草:02/09/19 07:00
>>106
気長に待ちませう。


108 :名無し草:02/09/19 12:36
あのレベルのSS書くのは大変そうだしね。

109 :名無し草:02/09/19 23:08
偶然見つけたこのスレ!
職人さんすごい!無理せず頑張って欲しい!

でも「こるりひめ」って、チョト発音しにくいね…。

110 :名無し草:02/09/24 21:54
職人さんコナ━━━━━━(TдT)━━━━━━ イ!


111 :名無し草:02/09/26 02:25
来ないね…。
楽しみにしてるのに(涙)

112 :名無し草:02/09/26 06:14
あんまり急かすような発言やめようよ……。
職人さんだって普段の生活があるんだし
あくまで「好意」で書いてくれてるんだからさ。
来たときに新展開があればラッキー、くらいの
気軽な気持ちでいようや。

113 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/27 16:30
ずびばぜん…ひっじょーーーに遅くなりました…・゚・(ノД`)・゚・
W三連休怠けスパイラルに嵌って抜けられなくなってました。;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
こんなどうしようもない私に、>112さん初め、皆様優し過ぎて涙が出ます。
私はこんなにダメダメな奴なのに…・゚・(ノД`)・゚・ 一日一レスの誓いはどうしたんだ
って感じです。
今度は何日連続で続くかどうかわかりませんが、なんとか今日から心を入れ替え、
がむばってみまつ。

…小坊時代の「何回連続で縄跳び飛べるか」ってノリをなぜだか思い出しました…。
ちなみに私は運動音痴ですぐ引っかかってました。

114 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/27 16:31
「ありがとう。そういってくれるだけでも、数ならぬこの身にはわずかばかりでも
慰めになります」
天一君はそう言って、しかし僅かながら翳りをにじませて微笑した。
「それではわたくしはこれにて。どうかお心強くあられますよう」
一礼して、その御使者は下がっていった。部屋には小瑠璃と天一君だけが残された。
えーっと…と唸りながら、自分ももとの部屋に戻らないとまずいかな、と小瑠璃も
思い始め、天一君の方を伺った。
そして再び小瑠璃は、心の臓がばくばくするほどに驚いてしまった。
何がどうというわけでもないのだが、天一君がこちらを穴があくほどに見つめているのだ。
それもなにか妙に思いつめた熱っぽい瞳で。
(こ…これって…ちょっと…)
若い男女が間に几帳も立てず、部屋の中に二人きりという状況に今更ながらに気が付いた。
というか、さっきの御使者も気がつかなかったのだろうか。あまりに二人が親しげでごく
自然だったので、感覚が麻痺していたのかもしれない。
なぜだかあせりまくってしまい、小瑠璃は顔が赤くなったり青くなったり、どこに
目をやっていいのか判らず、きょときょとと挙動不審な態度を繰り返す。
さすがに慌てふためく小瑠璃の様子に気がついたのか、無遠慮に彼女を見つめていた
自分を悟ったのか、天一君のその意味ありげな視線は途切れ、にこりと人当たりの
よい微笑みに替わった。

115 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/27 16:33
「小瑠璃姫。もうお部屋にお帰りなさい。皆に無断でここにきたのでしょう?
きっと心配していますよ」
柔らかい口調で声をかけられ、小瑠璃はほっとする。
「あ、はい。あの…天一君」
「なんでしょう?」
「あの! あたしできるだけ力になりますから! これからあたし御所にあがることに
なりますし、帝に会えたら天一君のことお願いしてみます。それに父様にだって! 
大丈夫! 絶対父帝にお目にかかれることができるはずです!」
勢い込んで言った小瑠璃の言葉に、なぜか天一君は一瞬目を伏せ、暗い表情をした。
しかし、次の瞬間には何事もなかったかのように、笑顔を貼りつかせ、どことなく
ぎくしゃくしたような口調で告げた。
「いいのですよ、小瑠璃姫。私のことはなんとでもなります。それより本当に早く
戻らないとおおごとですよ」
「うん。それじゃ、天一君。今度は御所で会えるといいね」
小瑠璃はすっくと立ちあがると、単の裾を翻し、部屋を出ていった。
一人残された天一君は、小瑠璃の足音が遠ざかるのを聞きながら、表情が堅くなっていく
のを自覚していた。
脇息に持たれかかり、ため息とともに自嘲する。
「私は…姫のあの台詞を待っていたのだろうか…幼馴染の姫でさえ利用し、政争の
只中に巻き込んでしまうのか…これが今の私か…なんとあさましい…。姫…あなたが、
大納言家の姫でさえなければ…」

116 :名無し草:02/09/27 18:13
やたーーー続きヽ(゚∀゚)/キタ!
面白いです
これからどうなるのかドキドキ。

でも職人さん、無理しないでね。

117 :名無し草:02/09/27 18:28
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
職人さんアリガトン。

118 :名無し草:02/09/28 07:26
きゃー職人さんお帰りなさい。
読むたびに続きが楽しみになります。
無理せず執筆してください。

119 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/28 17:02
ほんとに皆様お待たせしてすみません〜。昨日から再開しました。なるべく続けて
Upしていけるようがんがります。来月も3連休あるので不安ですが。

それでは再開2回目の本日分です。

120 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/28 17:03
流浪の人生の中。吉野でのあの日々は、暗夜の灯火のように、彼の人生の中でのたった
一つの希望と慰めだった。
あの家の人々は姫もその弟君も、父君も母君もみなよい人達ばかりだった。
出世競争に明け暮れたり、人の陰口を叩くしか脳のない、都に巣食う魑魅魍魎のような
輩とは雲泥の差だ。
そう、そしてその魑魅魍魎達の只中に望んで身をおく自分もまた、同じようなものだ。
もう顔を合わす資格もないはずなのに、思いもよらぬところから懐かしい声がして、
どうしても会いたくなって招き入れてしまった。
そして会ってしまえば、心のどこかで囁きが聞こえてくる。この姫の父は、都の有力者
で力を持っている、と。
「…なんと、あさましいことだ…」
そうまでして自分は、帝に会いたいのか。そして会って何をしたいというのだろう。
「私は、どうしたいのだろう…」
自嘲するように、ただ深々とため息をついた。
一方その頃、小瑠璃姫は自分にあてがわれた部屋に戻っていたが、案の定、不在が
ばれてお付きの人に怒られてしまった。
でも、西の対屋に行った事はばれていないようだったので、その辺りは適当に
ごまかした。
「とにかく太皇の宮さまが、姫にお会いしたいとおおせです。早くお支度をなさって
下さい」
衣装の裾が汚れていたので、手早く着替えなければならない。お付きの人がせかす中、
与えられた部屋に落ちつく暇もなく、小瑠璃はこの屋敷の主のもとへと赴くこととなった。

121 :名無し草:02/09/29 19:02
ドキドキ
続きが楽しみ。

122 :名無し草:02/09/29 22:03
天一君すごく大人びてるね。
カコイイ

123 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/29 22:07
ふう…今日は危なかったです。いや何があったってわけじゃないのですが、
頭の中で歌が聞こえるのです。

♪あしーたーがあるーさー あすがあるー♪

…危ない、危ない。
こうやって、明日があるさと怠け心が芽生えてくるとやばいです。
それでは本日分です。

124 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/29 22:08
「まあ、あなたが小瑠璃姫ね」
太皇の宮様は、大納言家の姫とはいえ若干13歳の娘相手に、大変な歓迎ぶりだった。
「母君によく似ておいでのこと。いえ写し取ったようにそっくりですね。ああ昔が
忍ばれますわ。あなたの母君には、わたくしも帝も大変お世話になりましたもの」
「はあ…」
にこにこと上機嫌の宮様に、あの母が、いったいどういう世話をしたのかと、
ちょっと聞いてみたかったが、やめておいた。
「帝もあなたに会えるのを楽しみにしていますわ」
なにげない一言に、小瑠璃の顔が曇る。一番会いたいと願っている人が同じ邸内にいる。
その人物より先に帝に会えるかもしれない自分に、少しだけ罪悪感がわいたが、でも自分が
帝にお願いすることで、天一君の望みを叶えてあげられるかもしれないのだから、と
自分に言い聞かせた。
「明日にも帝に使いを出しますので、小瑠璃姫もその時に御所にあがることになります」
慌しいことだが、陰陽的にも明日がちょうどいいらしい。またそのうちこっそり天一君に
会いに行こうと思っていた小瑠璃は少しがっかりした。
宮様との面談を終え、自分の部屋に戻ると、また落ちつく間もなく明日の準備に追われる。
本当に慌しく、目まぐるしい一日だった。

125 :名無し草:02/09/29 23:42
お〜盛り上がって参りました!!

職人さんありがとー!

126 :名無し草:02/09/30 15:03
いつもお疲れ様です>職人さん
( ・∀・)つ旦~~マズハオチャデモドウゾ

近く鷹男の帝登場ですか?
その時は鷹男祭りですな。>タカオキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!

127 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/30 21:10
わーい。お茶出してもらったの初めて〜うれし〜! >126さんありがとう。
そしてマターリ見守ってくれる皆様もありがとうございます。今日もなんとか一日一レス
の誓いを果たせそうでホッとしてます。
しかし明日はどうなるんだろう。明日はどっちだ。

それでは本日分です。

128 :ジャパネスク偽書 ◆hyqUOmHo :02/09/30 21:11
そして次の日の昼近く。牛車が二台ばかり、太皇の宮邸から御所へむけて出発した。
もちろんその中には女童として、小瑠璃も入っている。
まだみぬ御所に、さすがの小瑠璃もわくわくしてきた。物語や絵巻物でしか知らない
世界に好奇心が抑えられない。
ところが、そうやってどきどきしながら牛車に揺られていたのだが、妙なことに
気が付いた。いつまでたっても御所につく様子がないのだ。
もちろん、小瑠璃は御所に行った事など一度もないので、太皇の宮邸から御所まで
どのくらいかかるかなど、わかろうはずもない。
しかし、いくらなんでも遅いとはわかった。なぜなら、出発したのは昼頃だったのに、
今はもう夕闇が迫ろうかという刻限なのだから、さすがにこれはおかしい。
同行の女房たちも、徐々に不安そうな顔をし始める。不審に思ったそのうちの一人が、
牛飼童に声をかけた。
「もし。御所にはいつ頃つきましょうか?」
「もうしばらくでございます。方角が悪いので、少々迂回しておりますゆえ」
「それにしても…これでは、刻限までに御所につけませぬ」
「もうしわけございません。先ほども行き触れに遭いそうになったので、道を変えました」
これは、怪しい。すごく怪しい。小瑠璃は即座にそう思った。
「もういいわ。太皇の宮邸まで戻ってちょうだい」
「姫様!?」
「行き触れに遭いそうだったっていうんなら、もうそれでいいじゃない。こんなに
遅くなったしまったし、一度宮邸に戻りましょ」

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